「ぼくたちわたしたちの命」の感想文

昨年12月19日(月)に『僕たち私達の命』というタイトルの講演を、国分寺第2小学校の3年生とその父母の方々を対象にお話ししてきました。

講演では生命の誕生に携わる、私達(助産師)が感じる、“命の大切さ”についてお話させていただきました。お腹に命を宿してから出産までには多くの困難があり、その中には亡くなってしまう命があるということ。そしてこの世に生を受けるということが、いかに奇跡的で幸せかということをお話ししました。

対象は小学3年生ですので、話しをするだけでなく、新生児人形(赤ちゃんの実物大の身長体重)の抱っこ体験や妊婦体験ウェアーの装着、分娩シーンの静止画スライド上映、また助産師仲間の妊婦さんにも協力してもらい、実際にお腹の中にいる胎児の心臓の音を聞く体験もしました。
さらに、事前にご協力いただいたアンケートから、出産を経験しているお母様方の貴重なエピソードなども紹介させてもらいました。

講演を終え、小学3年生にも伝わるよう工夫はしたつもりでしたが、私の伝えたいことが子供達にちゃんと届いているか不安がありました。しかし、回収された講演の感想文を見てホッとしただけでなく、嬉しくて涙の出る内容の物もありました。
そして、純粋な小学3年生というこの時期だからこそ、“命の大切さ”を伝えることが必要のだと感じました。

ここに児童と保護者の感想をほんの一部紹介いたします。

◎児童の感想◎
●赤ちゃんが・(針の穴)くらいの大きさから生まれてくる大きさまで大きくなることがびっくりしました。実さいにんぷさんのおなかをつけてこんなに重いんだ!と感じました。
4人に1人が1回目でなくなり、おなかのおふとんに入る子が3人に2人いるということがびっくりしました。 →きせきの子 “大切な命!!”

●お母さんがわたしをうむのにこんなにくろうし、がんばってくれてありがたいです。命がけでわたしたちを生んでくれたので、お母さんにやさしくしてお手つだいをしたいです。わたしたちを命がけで生んでくれたかわりのおれいに、お母さんを「毎日え顔で幸せ」にしたいです。本当にありがとう!!

●助産師さんは生まれる赤ちゃんが元気に育ってほしいというねがいをこめてしゅっさんする人の手伝いをしていると知りました。命が二つある人は赤ちゃんがおなかの中にいると知ってびっくりしました。

●ぼくは、おなかの中でものすごく小さいときがあるときいてびっくりしました。お母さんがいたみをのりこえてうんでくれたとしってかんしゃしています。命はなによりも大切なものなのでこれからも大事にしたいです。

●わたしたちの命は本当にきせきがおこってうまれて来たんだなと思いました。それにわたしたちが生まれて来るのに家族そしてたくさんの人がくろうしてくださったんだと知り自分の命のすばらしさを大切におもいました。助さんしさん、今日はありがとうございました。

●お母さんたちは、わたしや兄をうむために、こんなにくろうしたんだなと思いました。わたしを安全に元気にそだててくれたのは、家族なので感謝したいです。命をだいじにしていきたいです。

◎保護者の感想◎
●中々親からは教えられない事を、助産師さんの優しい口調で丁寧に話してくれて、心にとてもひびきました。今ここにいることが奇跡という事実をしっかり子供に受け止めて欲しいと思いました。 命を大切にすること = 人を悲しませない という部分が3年生にはとても良い表現だったと思います。今回のお話しで、人に対するいじわる等がなくなれば良いなぁ…と思いました。

●子供達がとても集中してきいていたので、必要な時期に実施できていたと思います。子供はただ赤ちゃんはかわいいものと思っていたこれまでとは違って色々な驚きや発見があったようです。帰宅後、あなたは両親の大切な命だと改めて話し、子供がいたわってくれお互いに優しい気持ちになれました。参加できて本当によかったと思いました。

●本当に素晴らしい内容で感動しました。是非毎年続けて欲しいですし、このプログラムを聞き逃した5・6年生にも絶対に聞いて欲しいと思いました。体験がともなう事でより子供達の理解も深まり、より記憶に残ると思います。やっぱり現場で働かれている助産師さんのお話は説得力が違いますね!今後もこの活動を本当に応援したいです!!

 

企画していただきました国分寺第2小学校校長先生始め先生方、ご協力いただきました3年父母会の皆様に、貴重な場での講演の機会を作って頂いたこと感謝申し上げます。
また、感想をお寄せいただきました児童、ご父兄の皆様にも感謝申し上げます。

グリーン助産院 院長 菅井徹子