卒乳(断乳)前後の注意点について

 

卒乳(断乳)は「いつ頃が良いのでしょうか」「どのようにすすめれば良いのでしょうか」と問い合わせが多くあります。

共働きの多い現代ですので、仕事に復帰することを考え、早めに断乳するというママが増えている様です。

また、仕事には復帰しないが体力面や、次の子の出産を考え、出産後すぐ完全ミルクで育児したいと云う方も増えている印象です。

卒乳(断乳)に関してネット情報では「乳房を3日間さわらず何もしないように」とか「水分をひかえて分泌をおさえましょう」という書き込みも目にしますがとても危ないことと感じております。水分を控える事はエコノミークラス症候群を引き起こす引き金にもなりかねませんので絶対におやめいただきたいです。また、母乳分泌量に合わせ適宜排乳処理が必要なこともあります。

実際、断乳後3日目に乳腺炎による40℃の熱で来院した方がいらっしゃいます。その方はネット情報(前述)にあるようにすれば自分一人で上手くいくと思い込んで、頑張っていたようです。またこの方は、普段の生活では乳房緊満もなく母乳分泌量が少ないと思い、自分一人で解決できると考えていた様です。

ネット情報通りにやって上手くできた方もいるかも知れません。しかし、母乳分泌は個人差が大きいので、分泌量が多いか少ないか等、正しい自分に合ったケアの仕方を学んでトラブルのない卒乳(断乳)になるよう対策を講じていただきたいものです。

また、卒乳(断乳)後1~2ヶ月頃の最終チェックも大切です。乳がんを発見するのも日本では助産師の手によるものが結構多いようです。当院では最終チェック時には、しこりの有無とその後の乳房自己検診の方法をご説明しております。すでに卒乳(断乳)された方でも気になる方はどうぞご連絡ください。

 

皆様の笑顔の育児を応援いたしております。